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青春ですねえ・・・青春物語に魅せちゃうとこが、上手いったら、もうもうもう! [暗殺教室]

今週は、連休になる関係で7/18(土)発売のジャンプ
あははv カルマ君v.s.渚君は、期待を裏切らずに青春でした!

以下、ネタバレOKの方どぞ(毎度の長い感想です)

カルマ君の容赦のない喧嘩技っぷりが、実に青春といいますか何と言いますか・・・(^_^;)

いえ、これが「ヤンキーマンガ系が中心の少年チャンピオン」あたりだったら、
ごっつい男同士で、どかばきどかばき・・・・・・・・・・・・・・・で、「おお、いい汗かいた! 青春だ!」
な訳ですが・・・・・・・・・・・・・・・・・
絵面が、片方が「どう見ても小柄美少女にしか見えない渚君」でしょ?

おかげで、どう見ても「格闘系美少女との痴話げんかにつき、ガチで殴る蹴るします」にしか見えません(^_^;)

渚君が、吹っ飛ばされたり、倒れたり、そこにカルマ君が襲いかかろうとしたり・・・って、『何のシーン???』と、アテレコしたら邪推しまくれるのは、ファンサービスの演出ってことなんでしょうね。
ご馳走様です。ごっつあんです(笑)

あ、でも、思い出せば他のマンガでは普通にこういう「一見美少女が、殴られ蹴られ」なサービスシーン(?)って、普通にありましたわ。うん、別に『ごつい男同士』とは限らなかったです。

確か、チャンピオンでは、昔のマンガですが、みさき速さんの『特攻天女』なんか、思いっきり美少女がガチで殴り合いしてましたし・・・・。いや、もっと古典的な少女マンガ『スケバン刑事』なんて、麻宮サキは思いっきり殴り合いしまくっていたわ!!!別に珍しいことじゃなかったか!!!


いや~~~漫画って「絵」のイメージで訴える部分と「セリフや擬音や擬態語(書き文字含め)」のコラボ表現ですから、「絵面的にどう見えるか」って、すっごく重要なのは当たり前なんですが、それにしても『上手い』としか言いようが・・・・!

殴る蹴るしてても、どこまでも「ガチでのお互いに全力で心を剥き出しにして、さらけ出して」のもの。

ものすご~~~~く、健康的な喧嘩で「イジメ的陰湿さのかけらもない」のが見事としか言えませんvvvv

だって、小柄美少女渚君が「手練れ」ですからv
ほんの一瞬、どこかに隙さえあれば、「命奪うこともできる」暗殺の天才なんですからvvvv

ガタイ的には圧倒的に有利なカルマ君と「一見華奢で儚げな美少女風情」の渚君。
さあて・・・・・・・・・どう、オチがつくか?

渚君が「勝ち」になった場合「殺せんせを殺さない」ということで「クラスの総意」が決定されるわけですが、ストーリーの流れと根幹との関係上、仮にそうなったとしても、結局、「クラス全員で殺せんせを殺す」というエンドそのものは避けられないわけで、そこをどうするのかなあと。

いや、うきうきしますねv 
カルマ君の勝ちにした方が「殺せんせを殺しましょう」には話は早くもっていけるわけですが、
ここは「敢えて引っ張って、話の盛り上げポイントをもっと劇的に」と考えるなら、
やっぱり「渚君の勝ち」にしておいた上で、「でも、結局、あれこれあって殺せんせを殺したのはE組のみんなでした」エンドへもっていく・・・・・・・・・・かな?

そっちの方が、ストーリーを「もうちょい色々引っ張る」意味では楽しいかもしれない。

もちろん、両者引き分け・・・ってのもありなわけですけど。
(なんせ、ルールが『インクが先に着いた方が負け』なので、本当の意味で命を取るところまででない分、それこそ『ルール上は微妙に引き分けで、烏間せんせの判定』って可能性もありえますよね)

どっちにせよ、このクラス内対抗戦のお陰で「みんな殺せんせが大好き」なことは再確認済みになったので、「大好き、だから自分達が殺す」ことを、今一度心から選べるかどうか?ってことになるんでしょうね。上手いなあ。

でもって、渚君~~~~~~~! なんか、忘れてるみたいだけど、殺せんせを狙ってる人も組織も他にまだまだありますんで、「他の誰ぞに殺されるのは嫌」って思った初心を思い出してねvvv

だって、君たちが「殺せんせの暗殺をやめた」としても「助ける」前に「他の連中による暗殺達成、および、地球爆破前における殺せんせの自殺も防ぐ」必要があるわけでして・・・・

いずれにしても、「殺すってどういうことか分かってる?」と、随分前にビッチ先生が烏間先生に問いかけた問について、ごくごく真面目に生徒達は答えを出さなきゃいけないのだから、相変わらず色々とハードルの高いマンガですわ。

少年漫画(それも、『北斗の拳』の世界とかじゃなく、現在の平和な日本の普通の中学生という設定)である上、「そもそもその世界では人は、死んだり殺されたりして当たり前。でもって、主人公が敵(それも怪物とかでなく、人間)を倒す=殺すのは正義!」とかいう設定なマンガでない以上、「殺せんせを殺すこと」の「意味」を、よほどうまくもってこないとならないので、いや~~~大変vvv

特に、このマンガの場合、やたら難しいのが「読者」が、エンドをどう読み解けるか?まで考えないといけないところ。

一番まずいエンドは、多分『正義のため、あるいは、本人(この場合、殺せんせ)が望んでいるなら、あるいは地球のためにという大義があるなら、人殺ししてもOK』と、読者が誤解するようなエンドだけは絶対に避けなければいけないところなんですよねえ・・・・・・・・・・・・・・

(ん? ふと気づけばこれって『自国民の命を守るためには、他国民を殺してもOK』というアメリカ流の『自衛のための戦争肯定の論理』に近いような????)

まあ、現実の世界ではそういう「戦争で人を殺すことも正義」という論理もあるわけですが、問題は、少なくとも、この「暗殺教室」という「お話」の中では「人殺しは禁止」になっているところなんですよね。

だって、理事長だって「殺せんせを殺すことは人殺しではないから」っていう理由でOK出してたわけで
(但し、これについては『実は、殺せんせも、元は人間でした』というのがバレましたんで、『人殺しになりません』というロジックで上手くなんとかしようとしていたであろう、殺せんせと烏間せんせのプランは崩壊しているわけですが・・・)

つまりは、あの殺せんせとあぐり先生の純愛物語過去編により、「暗殺教室」のストーリーのエンドについては、更に結末をどうもっていくかへのハードルが上がったわけです。

ほんと、どうすんでしょうねえ???????????????????????????
と、分からなくさせるのが、また醍醐味とは思いますがvvvv

余談ながら、「人を殺してしまったことについての意味」を掘り下げた作品は、世の中にたくさんありますが、小説では、ドストエフスキーの「罪と罰」がやはり一番秀逸かなと。カミュの「異邦人」は、罪の意識を感じない人間の心理という別の視点からのものとしてお勧めです。
ちなみに、森鴎外の「高瀬舟」なども、人を死なせるとは?人の幸せとは?意味を描いた名作です(こちらは、青空文庫で無料で読めます)

漫画ですと古典的なものですが、三原順の「はみだしっ子」がとにかく鋭くて深いです。
みさき速の「特攻天女」も、「人を一人死なせてしまった重さ」の描き方が最後まで秀逸です。


ただ、問題は良作は小説・マンガ他色々あるわけですが、基本的にはどれも当たり前かもしれませんが、結末、読後感は「重い」です。ずっしり、みっしりです。

しかし、暗殺教室でラストが「重いテーマを読者に投げかけて・・・・」では、それは「違う」ということになるでしょう。

さて、どんなウルトラC技を用意しているのか!

まあ、それはともかく、しばらくはカルマ君と渚君の青春物語の作者サービスを楽しむことにしましょうかv

にしても、ハードル高い作品にしたものです・・・・・・・・・・・・・・
普通に面白いんですけどねv(そこが凄いんですけど。はい)
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